日本国内のアクティブユーザーが9700万人*を超えるコミュニケーションアプリ「LINE」。
*LINEヤフー for Businessが提供する情報
LINEには「LINE公式アカウント(旧:LINE@)」というビジネス用のアカウントがあります。
しかし正直、LINE公式アカウントとはどんなサービスなのか知られていないのも事実。
LINE公式アカウントって何ができるの?
料金は高額なのかな?
LINE公式アカウントの仕組みが全然わからない!
そこで本記事では、LINE公式アカウントについて料金・仕組み・機能などをわかりやすく解説します。
LINE公式アカウントとは?
LINE公式アカウントとは、企業や店舗がビジネス用に利用するLINEアカウントのこと。
友だち追加してくれた顧客に対して、LINEを通じて情報発信やコミュニケーションを行うことができます。
かつて、ビジネス用のLINEアカウントとして「LINE@(ラインアット)」や「LINE公式アカウント」など様々なプランがありましたが、現在は「LINE公式アカウント」に統一されました。
LINE公式アカウントの特徴を以下にまとめます
- LINEをビジネス用として活用できるアカウント
- 国内9700万人ものLINEユーザーをカバー
- 集客や販売に役立つさまざまな機能を搭載
LINE公式アカウントとLINEの違い
LINE公式アカウントとLINEの違いは下記のとおりです。
比較項目 | LINE公式アカウント | LINE |
---|---|---|
アカウント 種別 | ビジネス用 | 個人用 |
ユーザー | 企業、店舗、個人事業主など | 個人ユーザー |
料金 | 無料 ※メッセージ配信数によって有料 | 無料 |
メッセージ相手 | ターゲットを絞った メッセージ配信が可能 | 個人同士 グループLINE |
画像や動画などを通じて 次のアクションを促すことが可能 | 画像や動画の送受信が可能 | |
メッセージ配信の効果測定が可能 | 効果測定なし | |
機能 | チャット リッチメニュー カルーセル 応答メッセージ クーポン など | なし |
LINE公式アカウントはビジネス用アカウントとして、企業や店舗の販売促進に利用できます。
またSNS発信者やインフルエンサーの販売用アカウントとしても利用されています。
LINE公式アカウントのアカウントタイプ【3種】
LINE公式アカウントには3種類のアカウント種別があります。
プレミアムアカウント
認証済みアカウントのうち、とくに優良なアカウントと審査されたアカウントに付与されます。
なお、認定基準は公表されていません。
認証済みアカウント
所定の審査を通過するとアカウントバッジが付与され認証済みアカウントとなります。
認証済みアカウントになると、下記メリットがあります。
- 認証バッジ(青色)が付与される
- LINEアプリ内の検索結果に表示される
- 友だち追加広告が利用できる
- 関連サービスにクーポンを表示できる
- 支払い方法に請求書決済が利用できる
- 有料ノベルティを購入できる
- キャラクター入りのポスターデータをダウンロードできる
審査は無料でおこなえるので、アカウントの運用目的によっては認証済みアカウントを目指すとよいでしょう。
未認証アカウント
個人法人問わず、だれでも取得できる基本アカウント。
機能は認証済みアカウントと同じなので、有料プランへの変更も可能。
会員制の店舗やクローズドなコミュニティなど、アカウントの目的によっては未認証アカウントのまま運用する方が好ましい場合もあります。
LINE公式アカウントの料金プラン【3種類】
LINE公式アカウントには3つの料金プランが設定されています。
LINE公式アカウント 料金プラン | |||
---|---|---|---|
プラン | コミュニケーション | ライト | スタンダード |
初期費用 | 0円 | ||
月額費用 | 0円 | 5,000円 | 15,000円 |
送信数(月間) | メッセージ200通 | 5,000通 | 30,000通 |
料金 | 追加メッセージ不可 | 不可 | ~3円/通 |
LINE公式アカウントの料金プランは変更可能です。
友だちが少ないうちはコミュニケーションプランから始めて、友だち登録が増えるとライト、スタンダードとアップグレードしていきましょう。
LINE公式アカウントの基本機能
LINE公式アカウントの基本的な機能を解説します。
LINEチャット
LINEチャットとは、ユーザー一人ひとりとコミュニケーションできる機能です。
普段、個人LINEでおこなっているトークと同じ機能なので、LINE公式アカウントがはじめてでも馴染みやすいのが特徴。
予約受付や問い合わせ対応など、ユーザーからのメッセージにきめ細かく&スピーディに対応できます。
メッセージ配信
友だち追加してくれたユーザーへ直接メッセージを送ることができる機能です。
テキストだけでなく、画像やスタンプ、動画などさまざまな配信形式に対応。
文字だけでは伝わりにくい情報も、画像や動画をつかうことでユーザーへの訴求効果を高めることが可能になります。
ステップ配信
ステップ配信とは、ユーザーに対してあらかじめ設定した内容・タイミング・期間でメッセージを自動配信できる機能です。
例えば、以下の流れでステップ配信を設定できます。
- 友だち追加から1日後に商品紹介メッセージを配信
- 3日後にクーポンを配信
- 7日後にアンケートを配信
ステップ配信を設定すれば、自動でメッセージ配信してくれるので作業の効率化が可能。
ユーザーの反応をチェックしながらステップ配信設定を修正することで、より高い集客やコンバージョンアップが期待できます。
リッチメニュー
リッチメニューとは、トーク画面下部に表示されるメニュー機能のことです。
リッチメニューの画像をタップすると、クーポンを送信したり自社サイトへリンクさせることが可能。
ユーザーの目に留まりやすいリッチメニューは、クリック率が高いのが特徴。
LINE公式アカウントの運用効果をもっとも高めることができる機能といっても過言ではありません。
LINE VOOM
LINE VOOMでは、ショート動画や画像、テキストを投稿することができます。
もともと「タイムライン」というサービス名でしたが、2021年11月に「LINE VOOM」にサービス名を変更。
投稿を表示させるためにはフォローしてもらう必要がありますが、フォロワー以外のユーザーも検索機能を使えば閲覧可能です。
なお、LINE VOOMへの投稿はメッセージ通数にカウントされないので、低コストで幅広いユーザーにアピールできる可能性があります。
クーポン
クーポン機能では、来店時などに利用できるデジタルクーポンを友だちに配信できます。
クーポン機能を利用することで得られるメリットは以下の通り。
- ユーザーの反応・行動を促せる
- 新規ユーザーの友だち追加が増える
- データ分析が可能になる
また、クーポン機能を活用することで、店舗に認知度アップやサービスの売上アップが可能になります。
ショップカード
ショップカードとは、LINE上でつかえるポイントカードを作成する機能です。
店頭や商品にQRコードを設置し、ユーザーが来店時や商品購入時にスマートフォンで読み取るとポイントが付与されます。
不正利用防止のため、「ポイント取得は1日1回まで」「指定時間以内には再取得できない」といった制限を設けることも可能です。
リサーチ
リサーチ機能では、アンケートや投票ページを作成できます。
リサーチの結果により、ユーザーの好みや意見を収集できるので、商品開発やコンテンツ作成への活用が可能になります。
メンバーシップ
メンバーシップとは、LINE公式アカウント上でサブスクリプションサービスを作成できる機能です。
サブスクリプションサービスとは、月額課金制の会員機能のこと。
オンラインサロンやオンラインレッスン、会員向けの限定コンテンツの配信など、友だちと密接なコミュニケーションをとることが可能になります。
LINE公式アカウントのメリット
LINE公式アカウントを導入するメリットを解説します。
アカウント開設が無料
LINE公式アカウントは無料でアカウントを開設できます。
初期費用は無料ですし、コミュニケーションプランであれば月額費用も無料。
LINE公式アカウントの料金プランで解説していますが、コミュニケーションプランは200通まで無料でメッセージ配信できます。
アカウントを開設したばかりで友だちが少ないアカウントは、無料プラン(コミュニケーションプラン)で十分に活動できます。
メッセージの開封率が高い
これまでマーケティングの主流だったメルマガに比べて、LINEの開封率は高いのがメリットです。
一般的に、メルマガの開封率は3~10%ほどですが、LINEの開封率は60%ほど。
メルマガより6倍以上の効果を発揮するのがLINEなのです。
また、LINEにはスマートフォン上にメッセージを通知する機能があるので、メールよりも気づかれやすい点もメリットです。
メールは開封されるまでに数時間かかりますが(開封されないケースがほとんど)、LINEはメッセージ送信後10分あればほとんど開封されます。
そりゃ、どの企業もLINEを導入するわけだっ!
友だち追加されやすい
LINE公式アカウントは、ユーザーから友だち追加してもらいやすいです。
店頭のQRコードや文章中のURLタップなどから、気軽に友だち追加が完了します。
また、友だち追加後に、すぐ使えるクーポンを発行すれば、ユーザーも友だち登録するメリットがあります。
1対1のやりとりがスムーズ
LINE公式アカウントは、ユーザーと1対1のチャットができる機能があります。
メールやSMSでも1対1のやり取りはできますが、LINEはすぐにメッセージできるのがメリット。
ユーザーからの相談や問い合わせにスピーディに対応することで、売上につなげることが可能になるのです。
自動化をかなえる機能が充実
LINE公式アカウントには、メッセージ配信を自動化できる機能があります。
- 自動応答メッセージ
- ステップ配信
自動応答メッセージでは、事前にキーワードを設定しておくことで、友だちがキーワードを含めメッセージを送信したとき、どのような内容を返信できるか設定できます。
これまで、友だち一人ひとりのメッセージに個別対応する必要がありましたが、返信メッセージを自動化できるメリットがあるのです。
LINE公式アカウントのデメリット(注意点)
LINE公式アカウントを導入するデメリットを解説します。
ブロックされやすい
LINE公式アカウントは、友だち追加されやすい反面、ブロックされやすいのがデメリット。
ブロックされやすい理由は下記の通りです。
- メッセージ配信数が多い(わずらわしい)
- 必要な情報がない
- 友だち追加した目的をわすれた
LINE公式アカウントは気軽に友だち追加されますが、不要なアカウントと判断されるサイクルも早いです。
自分にとって有益なアカウントだと認識されないと、ブロックされてしまいます。
料金が(実質)値上げされた
LINE公式アカウントは2023年に料金プランが改定されました。
(旧)料金プラン | |||
---|---|---|---|
プラン | フリー | ライト | スタンダード |
月額費用 | 0円 | 5,000円 | 15,000円 |
送信数(月間) | メッセージ1,000通 | 15,000通 | 45,000通 |
料金 | 追加メッセージ不可 | 5円/通 | ~3円/通 |
(新)料金プラン | |||
---|---|---|---|
プラン | コミュニケーション | ライト | スタンダード |
月額費用 | 0円 | 5,000円 | 15,000円 |
送信数(月間) | メッセージ200通 | 5,000通 | 30,000通 |
料金 | 追加メッセージ不可 | 不可 | ~3円/通 |
各料金プランの月額費用は変わりませんが、配信できるメッセージ数が減少しています。
- コミュニケーション(フリー)プラン:1,000通 → 200通
- ライトプラン :15,000通 → 5,000通
- スタンダードプラン :45,000通 → 30,000通
(実質的に)値上がりしています
なお、料金プランの改定について、LINEヤフー社は「ユーザーが本当に欲しい情報」を届けたいとの考えを示しています。
友だちからアクションしないと個別トークできない
LINE公式アカウントには、友だちとの1対1チャット機能があります。
しかし、LINE公式アカウント*で個別チャットするためには、友だち側からなにかしらのアクション(スタンプやメッセージ送信)をしてもらう必要があります。※未認証アカウントの場合
そのため、アカウント側から友だちに個別チャットしたい場合、友だちのアクションを促す配信を送信する必要があります。
運用の手間がかかる
LINE公式アカウントは、集客や販売の自動化に役立ちますが、運用には手間がかかります。
ユーザーとの1対1のチャットやメッセージ配信、ステップ配信の構築など、初心者には難しく感じてしまうものです。
アカウントを開設できない業種がある
LINE公式アカウントには、アカウント開設できない業種やサービスがあります。
主な例を下記で紹介します。
- 医療
- 出会い
- アダルト
- ネット関連ビジネス
- 連鎖販売取引
- 悪質商法
- クレジットカード現金化
- ギャンブル
これらに該当するアカウントは、LINEヤフー社の判断でアカウント停止される場合があります。
LINE公式アカウントの作り方
LINE公式アカウントは、下記の工程でかんたんに作成できます。
LINE公式アカウントの公式サイトをひらく
LINE公式アカウント公式サイト の「LINE公式アカウントをはじめる」をクリックしてください。
LINEビジネスIDを登録する
下記ページに移動するので、「LINEアカウントで登録」「メールアドレスで登録」どちらかを選択してください。
- LINEアカウントで登録:個人のLINEアカウントで登録
- メールアドレスで登録:「Gmail」や「Outlook」などのメールアドレスで登録
アカウント開設の必要事項を入力
つづいてログイン情報を入力してください。
すべての項目を入力できたら、「確認」を押して次の画面に進んでください。
問題なければ「完了する」を押すと、LINE公式アカウントの作成が完了です。
LINE公式アカウントによくある質問【Q&A 10選】
LINE公式アカウントによくある質問を紹介します。
- LINE公式アカウントとは?
-
企業や店舗がビジネス用に利用するLINEアカウントのことです。
- LINE@とは?
-
LINE公式アカウントの旧称です。
2019年8月以降、すべてのLINE@がLINE公式アカウントに移行されました。
- “友だち”ってなに?
-
LINE公式アカウントに登録してくれたユーザーのことです。
LINE公式アカウント運営者は友だちに対してメッセージや画像などを送ることができます。
- LINE公式アカウントとLINEの違いは?
-
LINEは個人用のアカウント、LINE公式アカウントはビジネス用のアカウントです。
くわしくはこちらで解説しています。
- LINE公式アカウントのアカウントタイプとは?
-
LINE公式アカウントには下記3種類のアカウントタイプがあります。
上記アカウントタイプをクリックするとくわしい解説にとびます。
- LINE公式アカウントに料金はかかる?
-
無料プランを含め、下記3種類の料金プランがあります。
LINE公式アカウント 料金プラン プラン コミュニケーション ライト スタンダード 初期費用 0円 月額費用 0円 5,000円 15,000円 メッセージ
送信数(月間)200通 5,000通 30,000通 追加メッセージ
料金不可 不可 ~3円/通 料金は税込 - LINE公式アカウントにはどんな機能がある?
-
主に以下の機能があります。
LINE公式アカウントの基本機能- LINEチャット
- メッセージ配信
- ステップ配信
- リッチメニュー
- LINE VOOM
- クーポン
- ショップカード
- リサーチ
- メンバーシップ
こちらで機能を解説しています。
- LINE公式アカウントのメリットは?
-
LINE公式アカウントのメリットは下記の通り。
LINE公式アカウントのメリット - LINE公式アカウントのデメリットは?
-
LINE公式アカウントのデメリットは下記の通り。
LINE公式アカウントのデメリット - LINE公式アカウントの作り方は?
-
LINE公式アカウントは下記3つの工程で作れます。
LINE公式アカウントの作り方
LINE公式アカウント【まとめ】
本記事ではLINE公式アカウントについて徹底解説しました。
LINEマーケティングツールとLINEの違いは下記の通りです。
比較項目 | LINE公式アカウント | LINE |
---|---|---|
アカウント 種別 | ビジネス用 | 個人用 |
ユーザー | 企業、店舗、個人事業主など | 個人ユーザー |
料金 | 無料 ※メッセージ配信数によって有料 | 無料 |
メッセージ相手 | ターゲットを絞った メッセージ配信が可能 | 個人同士 グループLINE |
画像や動画などを通じて 次のアクションを促すことが可能 | 画像や動画の送受信が可能 | |
メッセージ配信の効果測定が可能 | 効果測定なし | |
機能 | チャット リッチメニュー カルーセル 応答メッセージ クーポン など | なし |
また、LINEマーケティングツールのメリット&デメリットを下記にまとめます。
マーケティング手法の主流はメルマガからLINEへと変わりました。
いまや、すべてのビジネスにおいて、LINE公式アカウントを使用するのが一般的となっています。
LINE公式アカウントをまだ運用していない方は、本記事を参考にLINE公式アカウントの導入を検討してください。
なお、LINE公式アカウントの機能を補完するツールとして、LINEマーケティングツールがあります。
LINEマーケティングツールについては下記記事から確認してくださいね